私がヨガを始めたのは2006年、早くも15年前になります。その間、早朝のヨガ練習をガッツリしていたのは9年間。毎日毎朝同じ動きを繰り返すことで、その日の状態を観察できるようになり、呼吸という自分の中心を流れるものと繋がりながら、「中心に戻る」という訓練をしていたと思います。
瞑想も、少しずつ取り入れるようになり、こちらはなかなか定期的な習慣にはなっていませんが、瞑想の方法やその感覚を実践を通して味わいながら、さまざまな効果を得てきたと思います。
厳密に言うと、上記の「ヨガ」は「アーサナ練習」(ポーズの練習)で、大きな意味での「ヨガ」の練習方法の1つに「瞑想」も含まれており、他にも「呼吸法」や「チャンティング(音に触れる)」はたまた実生活における「心の訓練」までもトータルして「ヨガ」の練習となります。
それらを通して、ヨガでは何をしているかと言うと、身体を使いながら「心の訓練」をしているのであり、前述の「中心に戻る」ということをしています。
「浄化のメソッド」とも言いますね。
これらは、日常生活の中で私たちが観なくなってしまっている「自分の中心」や「本当の自分」に合わせることをしているのです。
私たちは、生きていく中で、さまざまな考え方や自分の誤った観方を身につけてしまっています。その中には、「本当の自分」や「世の中の真理」とは全く異なるものもあります。
そういった「本当」とか「真理」とかとは実は違っているものを信念として積み重ねてしまうと、その中心にある「本当」とか「真理」が見えなくなってしまうのですね。
身体も同じで、本来持っている自然治癒力が完璧に働いていれば、心身の病は一瞬で良くなってしまうはずなのですが、改善しないこと、また本来の動きではないところがあるとしたら、何かしらの要因が身体にも積み重なってしまっているのです。
なので、ヨガして身体を動かし、呼吸という本来自分の中心を流れているものに意識を合わせていくことで、見えなくなっている隙間から中心を観て、深くそこにフォーカスしていきながら、「ここが中心なんだ!」ということを体感し、凝り固まった部分=信念を緩めて外していく作業を繰り返しながら、中心への道筋をクリアにしていく、ということをしているのです。
ヨガができなかったら「深呼吸」でも十分です。が、ヨガの方が身体全体を動かすので、より効果的であるのと、身体の隅々までその信念が行き渡っている場合があるので、まずそちらをほぐさないと本来の呼吸が分からないままだったりするので、ヨガのステップでも、アーサナ練習→呼吸法、なのですね。
そしてもう1つ。ヨガのアーサナ練習も「動く瞑想」と言われるので、「座る瞑想」とも同じような効果を発揮しますが、これらの主な目的は「思考を止めること」です。まぁ、いきなりは止まりませんので、「思考が常にあることに気づくこと」からのスタートですね。
私たちの脳は、常に何かを「考えて」います。特に現代においては左脳優位であることが多いため、思考が止むことはほとんどないでしょう。しかし、この「思考」が厄介で、「本当の自分」「自分の中心」とかけ離れたことをささやいて作り出してしまうことが多いのです。
過去の記憶や、未来の心配、自分ではなくて周囲の声、それらに翻弄されることが多く、「本当の自分」の声がかき消されてしまうのですね。その思考そのものが自分自身だと思い込んでいることも。。
なので、思考を少しでも沈めて、本当の自分に気づけるよう、そんな訓練をしているものだと思っていただけたらと思います。そうすることで、本当の自分の声が聞こえるようになったり、それを直感という形でキャッチできるようになったり。
「浄化のメソッド」と言うのは、そのような身に付けてしまった余計な信念や、常に浮かび上がる思考を、どんどん剥がしていくこと、それらを手放してクリアにしていくこと、そんなことから言われているのです。
なので自然と、病気の改善はもちろん、自分が本来やりたかったことに進んだり、自分の本心に気づいたり、そんなところに行き着く訳です。
呼吸は「自分の中心」のバロメーターでもあります。あ、今日はちょっと浅いな、とか、吸う方がちょっとキツイな、とか、しっかり呼吸に目を向けられるようになると、毎日の違いが分かってきます。それらに目を向けること、習慣にすることで、本来あるべき自分の姿から「離れている」「ズレている」などに気づきやすくなり、「中心に戻る」ということがしやすくなるのです。
いずれにしても、なぜそういった「余計な信念」や「うるさい思考」がやってきてしまうのか、それらに縛られてがんじがらめになってしまい果ては病気を引き起こしてしまうのか、、そんな「人間」としての私たちの仕組みや「人生」の必要性などについても、今回開催する5回コースでは詳しくお話していきたいと思っています^^